大人の恋は波乱だらけ!?
名前のない感情
目が覚めたのは8時過ぎだった。

ブラインドの隙間から入ってくる日差しを体で受け止めながら、寝転んだまま小さく伸びをした。


「あっ……」


一気に熱を帯びた顔。

隣には気持ち良さそうに眠る高梨部長がいて。

私も彼も服を身に着けてはいなかった。

昨日の出来事を証明するかの様に、体のあちこちには紅い華が咲き誇っていた。


「っ……私……高梨部長と……」


全てを思い出した時には爆発寸前だった。

恥ずかしくて、どうしたらいいのか分からない。

とりあえず服を着ようと辺りを見渡す。
見つけたはいいが、彼側のベッドの下に置いてある。

嘘でしょ!?
あんな所にあったら取れないよ!

裸で立ってあそこまで行くのには抵抗があるし。
彼を跨いでいくのも恐れ多い。

とりあえずベッドに潜り込んだはいいが、彼が起きたら、それはそれで気まずい。

んー、と頭を捻らせていれば、クスリと笑い声が聞こえてきた。

ハッとして顔を上げれば、寝転がりながら私の方に顔を向ける高梨部長が目に映る。
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