大人の恋は波乱だらけ!?
「えっと……あった!」


自分の部屋の小説が入った箱を漁ってお目当ての物を取り出す。

手に持つのはピンク色の大学ノート。
表紙には見慣れた字で【恋した悪魔】と書かれていた。

ペラペラと捲ればびっしりと書かれた文字。
私が書いた小説だ。


「っと、早く戻らないと!」


何冊かある【恋した悪魔】のノートを鞄に突っ込んで部屋を飛び出す。


「え……」


玄関を出ようとすれば自分から勝手に開く扉。
思わず後ずさりをしてしまう。


「……」

「昴さん……?」


入ってきたのは最近会っていなかった昴さんだった。

たった何週間なのに……。
凄く懐かしくて、胸がぎゅっと苦しくなる。


「……」

「あの昴さ……え……?」


話し掛けようとすれば、彼は私から視線を外してそのまま家の中へと入っていく。

こんな事は初めてだった。
今までは顔を合わせれば少なからず会話をした。

それなのに……。

まるで私の事なんか見えていないかの様に振る舞うんだ。
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