大人の恋は波乱だらけ!?
「何なんだよ……」


私の両腕を掴む昴さん。
痛いはずなのに、胸の方が痛く感じた。


「昴さ……」

「お前は……あの男と付き合ってるんだろ、好きなんだろ!?」

「高梨部長の事ですか……?」

「ああ」

「そりゃあ……」


頷けば昴さんは歯を食いしばった様に私を見つめた。

苦しげで、切なそうなその顔。

綺麗な顔を歪めて。
彼は今何を想っているのだろうか。

呆然と彼を見つめていれば、急に体を引き寄せられる。


「だったら……何でそんな傷ついた様な顔してるんだよっ……」


弱々しい声が、私の耳を刺激するんだ。

嗅ぎ慣れた匂いが鼻をくすぐって。
胸の奥を熱くさせる。

抱きしめられている。

それは分かっているのに、彼を振り払う事が出来ないんだ。
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