大人の恋は波乱だらけ!?
「どう……して……」


ポツリと呟く。

その間も昴さんが頭から離れなかった。

出逢った時は爽やかな笑顔で。
その次も爽やかで、夢を追いかける格好いい人だって思っていた。

だけど本性は女の人を騙す極悪最低人で……。
性格なんて俺様で我儘で!

でも……。

いつだって彼の目には夢が映っていて。
そんな貴方の背中にいつからか憧れていたんだ。

貴方の様に真っ直ぐに生きたいと……。

それが……。


「もう気付いているんだろう?
お前が一緒に歩んでいきたいのは高梨さんじゃない」

「っ……!!」


友輝は全てを見透かしたように笑うんだ。


「葉月にとって高梨さんは大好きな人だったかもしれない。
だけど……今のお前の目には……」

「わ……私!!」


友輝の声を遮る様に立ち上がった。

頭の中がゴチャゴチャで何がしたいかが分からない。

だけど……。
1つだけやるべき事がある。

……行かなくちゃ……。

今にも飛び出しそうな私を見て友輝は目を細める。
そして小さくタメ息を吐くと呆れた様に口を開いた。


「打合せが終わったら直帰させてくれって、高梨さんから連絡があった。
だからもう行けよ……気付いたんだろ?お前が本当に必要としている人が誰か」

「……うん、ありがとう……友輝」


置いてあった鞄を掴み、一目散に駆け出した。

ある人の所へと。
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