大人の恋は波乱だらけ!?
「……はぁ……」


思わずタメ息を吐いてしまう。

今は販売部の前でコソコソと身を潜めている最中だ。
手には高梨部長に頼まれた資料がある。
早く渡してしまえばいいのにそんな勇気が出てこない。


「……明美……」


彼女に会うのが本当に怖い。
また拒絶をされたらどうしよう。
その想いが膨らんでいく。

それに……。


『……最低だよ明美』


明美に言った言葉を思い出すだけで泣きそうになる。

最低なのは私の方だよ。
大切な親友にあんな事を言うなんて……。

元はと言えば私が昴さんの事をちゃんと説明しないから話がややこしくなったというのに……。


「……いつまでもこうしてても埒が明かないよね……」


私は大きく深呼吸を繰り返して販売部の方に足を向けた。


「すみません」

「はー……い」

「明美……」

「葉月……」


出てきたのは明美だった。
運がいいのか悪いのかは定かではないが気まずい事に変わりはない。
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