SECRET COCKTAIL
「ミヤビ、シャンパン頂戴」
ここは、ホストクラブじゃないっつうの。
心の中で毒づいてみたけれど。
雅君は、顔色も変えずに「了解」と答えて、シャンパンのボトルを取り出した。
ポンッと軽快な音が店内に響き。
カウンターに並べられた三つのシャンパングラスに金色の液体が注がれる。
店内の雰囲気ががらりと変わった。
さっきまでとはまるで違う空間のようにすら感じられる。
それからは、ひたすら我慢の時間。
三人で、カウンターの反対側の隅を陣取った彼女たちに、雅君を独占される。
次々に訪れる女性客のほとんどは、カウンターの中の雅君狙いの人が多いけど。
カウンターを陣取って、あからさまにアピールをしてくるのは以前の雅君を知っているお客さんたちばかりだ。