SECRET COCKTAIL


家に入ろうと、敷地に足を踏み入れると。


「おかえり」


と背後から声が聞こえて、びくんと身体が跳ねた。


「え、雅君!?」


思わぬ人が家の門扉の陰に立っていた。



今日は来る予定の日ではなかったはずなのに。


「き、来てたんだ」


いつもなら、どんな日に会えたって嬉しいのに、今日はなんだか素直に喜べない。


「ああ、穂積と約束があってな」


「・・・どうして、そんな所にいるの」


「んー?出て行っても良かったのか?」


「・・・・・」



聞かれてた。



その事実に気が付いて、俯いてしまう。

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