SECRET COCKTAIL



カチン。


二つのグラスが小さな音を立てて重なった。



淡い緑色のカクテルを一口含むと。

ミントの爽やかな香りが口全体に広がる。




願いが叶った。



私は静かに瞼を閉じた。




これはお酒ではないけれど。


それでも良かった。



いつか飲みに連れて行ってやるという約束。


この先叶えてもらう事ができないのなら、どうしても今日、それを叶えたかった。



それは、半ば私の意地みたいなものだった。

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