SECRET COCKTAIL


ああ。


ダメだった。



やっぱり、ダメだった。



こんな風に一方的に自分の気持ちを言ったところで、想いが報われる訳がないって分かってた。



分かっていたから、後悔はない。



今、出来る事を、精一杯やったと思えるから。





唐突に、聴覚が戻って来て。

その騒めきの中で、迷子になったように途方に暮れた。



ゆらゆらと視界が滲んで。


目に映る物は、まるで陽炎のよう。


ネオンが眩しくて目に染みる。



涙で濡れる顔は、メイクも崩れてぐちゃぐちゃなんだろう。


着慣れていない服もメイクも、今は自分をみじめにさせるだけだった。


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