SECRET COCKTAIL
こんな幸せな感情を知らない。
こんな満たされた想いを知らない。
私が今、どれだけ幸せを感じているか、この気持ちをどうしたら伝えられるんだろう。
今まで苦しい想いをした様々な感情すら、もうどうでもよく思える。
全てが今の幸せにつながるのなら、あんな辛い出来事すら愛おしい。
まるで世界中の幸せが、一気に自分に降り注いだみたいで、なんだか怖い位だ。
「傍に、いてもいいの?」
震えた声に、雅君の腕に力が込められる。
「当たり前だろ」
「そんな事言ったら、私、もう離れられなくなっちゃう」
「それでいい」
「私で、いいの?」
「それは、俺の台詞だな」
「私、恋愛対象外って、言われたよ?」
「・・・それは、謝る。嘘ついた」
もう美來に嘘はつかないよ、と耳元で囁いて。
雅君の大きな掌が、宥めるように私の頭を撫でた。