SECRET COCKTAIL
「端(ハナ)から同じ土俵に乗るつもりなんかない」
言葉の意味とは裏腹に、再び彼の瞳は鋭さを帯びる。
「それなら、」
「だけどな」
不意に射るように真っ直ぐ向けられた瞳に、ごくりと喉が鳴る。
「簡単に彼女を渡すつもりもない」
「・・・まるで、自分のモノのような言い方ですね」
向けられる気迫に負けないように、なんとか言い返してみれば。
彼は、「まさか」と首を振る。
彼が彼女の事を好きならば。
その一言さえ言ってしまえば、あっさり彼女は彼のモノになるだろう。
それなのに。