かわいい君まであと少し
でも、晃の中では私は彼女のままらしく、時間があるときはメールや電話をくれた。私も少し距離を置いた状態で、晃のことを考えるのも必要だと思った。
そして久しぶりに自分から晃へ電話をした。
たぶん、望月課長に告白されたこと、そして望月課長に彼女ができたことが、自分の中で小さく居座っていることに罪悪感を覚えたのかもしれない。紛いなりにも彼氏という存在がいるのだから。全てを決着させたかった。
呼び出し音を聞きながら、何から話そうかと悩んだ。
「もしもし」
聞こえてきたのは女の声だった。
「あの松本晃さんのお電話でしょうか?」
「はい。どちら様ですか?」
「藤崎と申します。松本さんとは本社で働いているときの同僚でして、仕事の件で確認したいことがありまして、連絡いたしました」
とっさに嘘が出た。
「藤崎さん。もしかして藤崎怜子さん?」
「はい。どうして私のフルネームをご存じで?」
女は電話先でくすくすと笑い始めた。
「晃くんが言ってたから、本社に彼女がいるって。なかなか彼落ちなくて大変だったの。でも、やっと落とせたけど。今、晃くん、シャワー浴びてるけど」
そういうことですか。ま、そうだろうと思ったけれど。晃くんって、何。
「そうですか。どれくらいで出てきそうですか?」
「もうすぐ、あ、今出てきた。晃くん、でんわー」
電話の向こう側では晃の「ああ」という声が聞こえた。
「はい、もしもし」
こいつ、スマホの画面も見ずに出たな。
そして久しぶりに自分から晃へ電話をした。
たぶん、望月課長に告白されたこと、そして望月課長に彼女ができたことが、自分の中で小さく居座っていることに罪悪感を覚えたのかもしれない。紛いなりにも彼氏という存在がいるのだから。全てを決着させたかった。
呼び出し音を聞きながら、何から話そうかと悩んだ。
「もしもし」
聞こえてきたのは女の声だった。
「あの松本晃さんのお電話でしょうか?」
「はい。どちら様ですか?」
「藤崎と申します。松本さんとは本社で働いているときの同僚でして、仕事の件で確認したいことがありまして、連絡いたしました」
とっさに嘘が出た。
「藤崎さん。もしかして藤崎怜子さん?」
「はい。どうして私のフルネームをご存じで?」
女は電話先でくすくすと笑い始めた。
「晃くんが言ってたから、本社に彼女がいるって。なかなか彼落ちなくて大変だったの。でも、やっと落とせたけど。今、晃くん、シャワー浴びてるけど」
そういうことですか。ま、そうだろうと思ったけれど。晃くんって、何。
「そうですか。どれくらいで出てきそうですか?」
「もうすぐ、あ、今出てきた。晃くん、でんわー」
電話の向こう側では晃の「ああ」という声が聞こえた。
「はい、もしもし」
こいつ、スマホの画面も見ずに出たな。