かわいい君まであと少し
本屋を出て、少し歩くと横断歩道に差し掛かった。向かいには立体駐車場が見える。信号が青になるのを待ちながら、旦那さんの仕事が外資系の企業に勤めていることを教えてもらった。
「へえ。そういう場合って、奥さんも一緒に行かないといけないみたいな話を聞いたことがあるんですけど」
「状況によるらしい。赴任期間が一年で、彼の会社では比較的短い期間にあたるらしい。それに子供が小さいというのもあって単身赴任なったらしい」
確かに、大人が海外で暮らすのも大変なのに、小さな子供、しかも一歳の子を連れていくのは親としては悩むだろう。
信号が青に変わり、駐車場のほうへと歩き出した。
入口にある精算機で精算を済ませた望月課長のあとに付いて車へと向かった。
運転席に座った望月課長はネクタイに指を引っ掛けた。ただ緩めるのかと思ったらそのまま引き抜いた。そしてワイシャツの第一ボタンを外す。軽く丸めたネクタイを運転席と助手席の間から渡してきた。
「悪い、ネクタイ持っててもらっていいか。明日の朝一で商談先に行くから、資料で鞄がキチキチなんだ」
「いいですよ」
ネクタイを受け取り、自分のバッグに入れた。そのとき後ろのタグに刺繍されている文字が目に入る。
いいブランドのネクタイしてるんだな。ここの結構いいお値段するんだよね。
車を発進させ、ハンドルを握ると見えるジャケットの袖を少し観察した。
ピンポイントで見ても、こっちは仕立屋でも紳士服専門店の人間でもないので、いいジャケットなのかはよくわからなかった。
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「へえ。そういう場合って、奥さんも一緒に行かないといけないみたいな話を聞いたことがあるんですけど」
「状況によるらしい。赴任期間が一年で、彼の会社では比較的短い期間にあたるらしい。それに子供が小さいというのもあって単身赴任なったらしい」
確かに、大人が海外で暮らすのも大変なのに、小さな子供、しかも一歳の子を連れていくのは親としては悩むだろう。
信号が青に変わり、駐車場のほうへと歩き出した。
入口にある精算機で精算を済ませた望月課長のあとに付いて車へと向かった。
運転席に座った望月課長はネクタイに指を引っ掛けた。ただ緩めるのかと思ったらそのまま引き抜いた。そしてワイシャツの第一ボタンを外す。軽く丸めたネクタイを運転席と助手席の間から渡してきた。
「悪い、ネクタイ持っててもらっていいか。明日の朝一で商談先に行くから、資料で鞄がキチキチなんだ」
「いいですよ」
ネクタイを受け取り、自分のバッグに入れた。そのとき後ろのタグに刺繍されている文字が目に入る。
いいブランドのネクタイしてるんだな。ここの結構いいお値段するんだよね。
車を発進させ、ハンドルを握ると見えるジャケットの袖を少し観察した。
ピンポイントで見ても、こっちは仕立屋でも紳士服専門店の人間でもないので、いいジャケットなのかはよくわからなかった。
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