かわいい君まであと少し
「これ」
手渡されたのは合鍵だった。
私が何も言わずにいると「明日、鍵がないと部屋に入れないだろ」と言われた。
「いや、私の部屋に志穂ちゃんを連れていけばいいんじゃないですか?」
「ダメだ。一日に終わりに怜子と志穂の顔を見たい」
「何言ってるんですか」
「率直な想い」
ここで押し問答をしてもしょうがない。ここは引き下がるしかない。返すなら明日の朝もある。
「とりあえず部屋に戻ります。お休みなさい」
「お休み」
部屋に戻り、隣のドアが閉まる音を聞いてから部屋に上がった。
ローテーブルの上に受け取ってしまった鍵を置いて、じっと見つめた。
明日ちゃんと返そう。
スマホのマナー音がバッグの中からくぐもった音で聞こえてきた。スマホを取り出すと由加里からの電話だった。
「もしもし」
「怜子、今、大丈夫?」
「うん。どうしたの?」
「ほら明日は一人で志穂ちゃんの面倒見るんでしょ? 大丈夫?」
昨日、由加里には望月課長のことも志穂ちゃんのことも全部話し、もしものときは仕事を手伝ってもらえるように頼んだ。由加里は事情を知って快く引き受けてくれた。
「大丈夫だよ。一人で面倒見るって言っても、アパートに連れ帰ってきて、お風呂に入れて、寝かしつけるだけだから」
「そう。会社で話してもいいんだけど、人に聞かれて変な噂になっても不味いから電話してみたんだけど、それならいいわ。明日は特に予定ないから困ったらいつでも連絡ちょうだい」
手渡されたのは合鍵だった。
私が何も言わずにいると「明日、鍵がないと部屋に入れないだろ」と言われた。
「いや、私の部屋に志穂ちゃんを連れていけばいいんじゃないですか?」
「ダメだ。一日に終わりに怜子と志穂の顔を見たい」
「何言ってるんですか」
「率直な想い」
ここで押し問答をしてもしょうがない。ここは引き下がるしかない。返すなら明日の朝もある。
「とりあえず部屋に戻ります。お休みなさい」
「お休み」
部屋に戻り、隣のドアが閉まる音を聞いてから部屋に上がった。
ローテーブルの上に受け取ってしまった鍵を置いて、じっと見つめた。
明日ちゃんと返そう。
スマホのマナー音がバッグの中からくぐもった音で聞こえてきた。スマホを取り出すと由加里からの電話だった。
「もしもし」
「怜子、今、大丈夫?」
「うん。どうしたの?」
「ほら明日は一人で志穂ちゃんの面倒見るんでしょ? 大丈夫?」
昨日、由加里には望月課長のことも志穂ちゃんのことも全部話し、もしものときは仕事を手伝ってもらえるように頼んだ。由加里は事情を知って快く引き受けてくれた。
「大丈夫だよ。一人で面倒見るって言っても、アパートに連れ帰ってきて、お風呂に入れて、寝かしつけるだけだから」
「そう。会社で話してもいいんだけど、人に聞かれて変な噂になっても不味いから電話してみたんだけど、それならいいわ。明日は特に予定ないから困ったらいつでも連絡ちょうだい」