かわいい君まであと少し
 カレーを並べると志穂ちゃんも望月課長も、子供みたいに嬉しそうな顔をしている。志穂ちゃんは子供だからいいんだけど。望月家はそんなにカレーが好きなんだろうか。
「志穂、カレーだぞ。イエーイ」
「やー」
 二人がハイタッチをしている。それを私が唖然とみていると「どうした?」と聞かれた。
「カレー、そんなに食べたかったの?」
「いや、さっき志穂に今日はカレーだよって教えたらすごく喜んでさ。志穂もカレー好物みたい」
「そうなんだ」
 やっぱり望月家はカレーがとにかく好きな家系なんだろう、と一人納得をした。
 カレー好きの二人は綺麗に完食してくれた。望月課長はおかわりまでしている。
 お昼もあんなに食べたのに、夜もこれってすごいなと思う。
「悠太さん、ちょっと食べすぎてませんか?」
「ちょっとな。でもこれぐらいは大丈夫だよ」
「そうですか」
「私、食器洗うんで、その間はゆっくりしていてください」
「ありがとう」
 望月課長は志穂ちゃんのために敷いた布団に寝っころがった。すると、その隣に志穂ちゃんも横になる。望月課長はそのまま眠ってしまった。
 それが何だかすごく微笑ましくて、写真に撮った。
 あまり音を立てないように静かに食器を洗い、明日の朝ご飯用のお米を準備した。時計を見ると七時十分過ぎだった。
 そろそろ志穂ちゃんをお風呂に入れないと。でも望月課長は起きる気配がない。
 ずっと車を運転していて疲れたのだろう。今日は私が入れるか。

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