かわいい君まであと少し
「今日行く、イタリアンのお店って、望月課長の行きつけなんですか?」
「まあ、そんなところ。楽しみにしてて、パスタがすごく美味しいから」
「はい」
四十分くらい車を走らせると、海沿いの道出た。海沿いということもあった、おしゃれなレストランが並んでいた。
「怜子、あのピンク色屋根だよ」
望月課長が指差した先にはピンクの三角屋根のかわいらしいお店だった。外見の感じは一言でいえばドールハウスだ。ぬくもり建物でお婆ちゃんが部屋で編み物をしていそうな雰囲気だ。
車を駐車場に停め、中に入ると、私と同じぐらいの年齢の男性が出てきた。
「悠兄、お待ちしておりました」
「怜子、紹介する。俺の幼馴染の吉田耕喜」
「はじめまして、吉田です」
吉田さんはとても背が高く、シェフの帽子のせいで余計大きく見えた。すっきりとした顔立ちで、にこやかにほほ笑んでいた。
「はじめまして、藤崎です」
軽く頭を下げた。
「絵里、悠兄たちが来てるから」
「はーい」
吉田さんが厨房のほうに声をかけると中から返事が聞こえてきた。
奥のドアから出てきた人を見て、私は固まった。
「お待たせしてすみません。井上絵里と申します」
私の前に立っている女性は専務の娘、つまり望月課長のお見合い相手だ。
何で、ここでフロアスタッフの恰好をして、ここいるの。
頭の中が混乱しきっている状態で「はじめまして、藤崎です」と答えた。
「まあ、そんなところ。楽しみにしてて、パスタがすごく美味しいから」
「はい」
四十分くらい車を走らせると、海沿いの道出た。海沿いということもあった、おしゃれなレストランが並んでいた。
「怜子、あのピンク色屋根だよ」
望月課長が指差した先にはピンクの三角屋根のかわいらしいお店だった。外見の感じは一言でいえばドールハウスだ。ぬくもり建物でお婆ちゃんが部屋で編み物をしていそうな雰囲気だ。
車を駐車場に停め、中に入ると、私と同じぐらいの年齢の男性が出てきた。
「悠兄、お待ちしておりました」
「怜子、紹介する。俺の幼馴染の吉田耕喜」
「はじめまして、吉田です」
吉田さんはとても背が高く、シェフの帽子のせいで余計大きく見えた。すっきりとした顔立ちで、にこやかにほほ笑んでいた。
「はじめまして、藤崎です」
軽く頭を下げた。
「絵里、悠兄たちが来てるから」
「はーい」
吉田さんが厨房のほうに声をかけると中から返事が聞こえてきた。
奥のドアから出てきた人を見て、私は固まった。
「お待たせしてすみません。井上絵里と申します」
私の前に立っている女性は専務の娘、つまり望月課長のお見合い相手だ。
何で、ここでフロアスタッフの恰好をして、ここいるの。
頭の中が混乱しきっている状態で「はじめまして、藤崎です」と答えた。