かわいい君まであと少し
少し項垂れている望月課長が面白くてかわいくて少し笑うと、望月課長は不貞腐れたような顔をした。
「志穂ちゃん、私は怜子だよ。れ・い・こ」
志穂ちゃんはじっと私の顔を見つめると「れい」と言ってくれた。
「うん、“れい”でもいい。志穂ちゃん、私は誰?」
「れい」
すごい、ちゃんと理解している。
「志穂、なんで怜子の名前は普通な感じで略しているんだ。俺も“ゆう”にはならないのか?」
「ゆた」
「ゆた、か。うん、志穂が“ゆた”がいいなら、それでいいよ」
志穂ちゃんの中で望月課長は“ゆた”で決定らしい。
「よかったですね、かわいいあだ名ができて。私も“ゆた”って呼びましょうか? それなら呼べる気がします」
「怜子、楽しんでるだろう。絶対にダメだ」
「決めました。今日から望月さん改め“ゆた”にします」
私が許可してもいないのに、勝手に“怜子”と呼んでいるんだから、こっちも好きに呼ばせてもらおう。
「ゆた、志穂ちゃんのエプロンを出すんで、絵本の続き読んであげて」
絵本を手渡し、部屋の隅に置いたトートバックのほうへ動いた。
背後から「やっぱり楽しんでるだろ」という声が聞こえてきた。
はい、楽しんでます。
望月課長に背を向けて、笑っていることがバレないようにしながら、エプロンやハンドタオルを取り出した。
「志穂ちゃん、私は怜子だよ。れ・い・こ」
志穂ちゃんはじっと私の顔を見つめると「れい」と言ってくれた。
「うん、“れい”でもいい。志穂ちゃん、私は誰?」
「れい」
すごい、ちゃんと理解している。
「志穂、なんで怜子の名前は普通な感じで略しているんだ。俺も“ゆう”にはならないのか?」
「ゆた」
「ゆた、か。うん、志穂が“ゆた”がいいなら、それでいいよ」
志穂ちゃんの中で望月課長は“ゆた”で決定らしい。
「よかったですね、かわいいあだ名ができて。私も“ゆた”って呼びましょうか? それなら呼べる気がします」
「怜子、楽しんでるだろう。絶対にダメだ」
「決めました。今日から望月さん改め“ゆた”にします」
私が許可してもいないのに、勝手に“怜子”と呼んでいるんだから、こっちも好きに呼ばせてもらおう。
「ゆた、志穂ちゃんのエプロンを出すんで、絵本の続き読んであげて」
絵本を手渡し、部屋の隅に置いたトートバックのほうへ動いた。
背後から「やっぱり楽しんでるだろ」という声が聞こえてきた。
はい、楽しんでます。
望月課長に背を向けて、笑っていることがバレないようにしながら、エプロンやハンドタオルを取り出した。