かわいい君まであと少し
「別に僕は変なことなんて言ってませんよ」
「そうですよ。合コン、イコール、変なことって。そういうふうに考えるってことは、毎回言えないような展開になってたんですか?」
 望月課長はこっちも見ずに「なんもない」と言った。
 この顔でモテてませんでした、なんて言われても信憑性ないし、予想できる範疇なんだよね。
 志穂ちゃんのほうを見ると、望月課長が教育に悪いと言う話に全く興味がないようで、今はヨーグルトを美味しそうに食べていた。
 それを見て、今度ヨーグルト出してあげよ、と思った。
「あのどうして保育士からシステムエンジニアになったんですか?」
 聡さんは、子供の扱いも上手いし、それに子供がすごく好きみたいだ。だから、保育士を辞めてしまったことが不思議に思えた。
「大学を卒業して、祖父母が運営する保育園で働いていたんです。でも、立地条件がよくなくて子供が減少する一方で。それで、僕が働き出して四年で閉園になったんです。他の保育園に再就職を考えていたとき、趣味で作っていたフリーソフトが人気になって、企業からシェアウェアの話が来たり、大学時代の友人がIT関係の起業をして手伝ってほしいって言われたりしたんです。それで丁度いい機会だと思ってエンジニアになったんです」
 ネットや雑誌でインタビューを受けている人の話みたいだな。
「あのエンジニアってどんな仕事をするんですか?」
「基本はwebアプリケーションの開発。所謂webサイトやショッピングサイトなどを作るのがほとんどですね。時々スマホのアプリ開発もやるんですけど。在宅ワークなんで、部屋に籠りっぱなしですよ」

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