かわいい君まであと少し
「こっち」
望月課長は助手席のドアを開け、私の体を押し込んだ。ドアを勢いよく閉められ、反対側のドアから運転席に座った。
「なぜ助手席」
「別にどこでもいいだろ。さあ、行くか」
望月課長は車を発進させた。仕方なく、私はシートベルトを急いで締めた。
「なあ、志穂を預かっている間のことを少し話してもいいか?」
「どうぞ」
「その、本当なら俺が一人で面倒をみるべきなんだと思う。ただ、俺は料理ができないし、志穂も怜子に懐いている。だからこれから一週間、志穂と俺の側にいてください」
「いいですよ。そのつもりでいましたから。仕事帰り、志穂ちゃんを迎えに行くのだって、一人でやるのは無理です。課長なんですから、何かあれば残業は必然でしょ。その時はもう一人動ける人間がいたほうがいいですよ」
「ありがとう」
望月課長はその言葉に続けて「やっぱり怜子のこと好きだな」と小さな声で漏らした。
私は聞こえなかったふいりをして窓の外を眺めた。
望月課長はいつまで私に好きと言ってくれるのだろう。そんなことをぼんやり考えた。
休日ということもあってスーパーは混んでいた。家族連れが一番多いが、一人でお買い物という人も案外多いように思えた。
「望月さん、何から買うべきですかね?」
「望月さんじゃなくて」
「あ、間違えました。ゆた、でしたね」
「おい」
今日、何度やったかわからないやり取りを懲りずに繰り返している。でも、このやり取り、嫌いじゃない気がする。
望月課長は助手席のドアを開け、私の体を押し込んだ。ドアを勢いよく閉められ、反対側のドアから運転席に座った。
「なぜ助手席」
「別にどこでもいいだろ。さあ、行くか」
望月課長は車を発進させた。仕方なく、私はシートベルトを急いで締めた。
「なあ、志穂を預かっている間のことを少し話してもいいか?」
「どうぞ」
「その、本当なら俺が一人で面倒をみるべきなんだと思う。ただ、俺は料理ができないし、志穂も怜子に懐いている。だからこれから一週間、志穂と俺の側にいてください」
「いいですよ。そのつもりでいましたから。仕事帰り、志穂ちゃんを迎えに行くのだって、一人でやるのは無理です。課長なんですから、何かあれば残業は必然でしょ。その時はもう一人動ける人間がいたほうがいいですよ」
「ありがとう」
望月課長はその言葉に続けて「やっぱり怜子のこと好きだな」と小さな声で漏らした。
私は聞こえなかったふいりをして窓の外を眺めた。
望月課長はいつまで私に好きと言ってくれるのだろう。そんなことをぼんやり考えた。
休日ということもあってスーパーは混んでいた。家族連れが一番多いが、一人でお買い物という人も案外多いように思えた。
「望月さん、何から買うべきですかね?」
「望月さんじゃなくて」
「あ、間違えました。ゆた、でしたね」
「おい」
今日、何度やったかわからないやり取りを懲りずに繰り返している。でも、このやり取り、嫌いじゃない気がする。