かわいい君まであと少し
 まずいな、隣に望月課長が住んでいるし。そのときは上手い具合に協力してもらうしかないか。
 サラダうどんをトレーに乗せ、空いてる席を探す。
「あそこ空いてるよ」と言って、由加里が人を避けるように歩きだした。
 由加里は窓側の四人掛けテーブルにトレーを置いた。私は由加里と向かい合う形でイスに座る。
「端のテーブルでよかったね。ゆっくり食べられそう」と言った、由加里に頷いた。
「いただきます」
 由加里はカレーうどんをゆっくりと食べ始めた。
 自分も「いただきます」と言って、サラダうどんのトッピングであるゆで卵を口に運ぶ。
「怜子がカレー系のもの頼まないの珍しいね」
「そうかな」
 本当はカレーそばが食べたかった。でも望月課長にカレーを作ると約束しているため、その時まで我慢しようとなぜか思ってしまった。
 由加里と他愛もないは話で盛り上がっていると「ここ空いてるかな?」という声が後ろから聞こえてきた。
「どうぞ、望月課長」
「ありがとう」
 望月課長は私の横にトレーを置き、イスに座った。
 一人ならどこの席でも座れるでしょ。なぜ、ここを選ぶのよ。
 由加里に気が付かれないように、さりげなく望月課長を盗み見る。仕事用の済ました顔でカツ丼を食べていた。
 何なのよ。こっちは軽く焦ってるのにさ。
「怜子、最近のモネちゃんの写真ないの?」

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