放課後、キミとふたりきり。
本当なら、彼はクラスの中心にいて、みんなを引っ張って、学園祭を大成功に導き笑顔で終わらせられたはずだ。
矢野くんだって、好きでみんなのまとめ役を降りたわけじゃないだろう。
わたしがあまりにも不甲斐なかったから、あえて『矢野の乱』を起こしてくれたんだ。
できれば彼にも、学園祭を心から楽しんでほしかった。
それができなかった自分の不甲斐なさに悔しくなる。
無意識に、両手をきゅっと握りしめていた。
「……ねぇ、矢野くん」
「んー」
「矢野くんは、後悔してることはない?」
あと少し。
もう少しだけ時間がある。
彼のクラスメイトでいられる残り少ない時間でできることが
あるなら、何だってしたいと思った。
「……後悔?」
「後悔とか、思い残してることとか。このクラスになって、ない? あの時ああしていれば良かった、こうしていれば良かった。もっとこんなことがしたかった……とか、そういうの」