焦れきゅんプロポーズ~エリート同期との社内同棲事情~
「あれ。智美、お疲れ」
いきなり声をかけられて、私はハッと顔を上げた。
私の目の前に、定食をのせたトレーを持った千川君が首を傾げて立っていた。
「あ……お疲れ様」
変な動揺を抱えたまま返事をすると、「ここいい?」と千川君が目で私の前の空いた席を示して来る。
頷くと、彼はテーブルにトレーを置いてからドカッと椅子に腰を下ろした。
「葛西、大丈夫なの?」
開口一番そう訊ねられて、ドキッとして手を震わせた。
今朝、あのまま寝入ってしまった勇希の欠勤連絡をどうしようと悩んで、千川君にお願いしてしまった。
それを思い出して、私は慌てて頭を下げた。
「ごめんね。千川君に変なこと頼んじゃって……」
「別にいいよ。声色変えて海営に電話するくらい、どうってことないし」
「ありがとう。助かった……」
それでも背筋を伸ばしたままの私の前で、千川君は早速定食に箸をつける。
この時間じゃ人気の定食は売り切れていて、千川君のチョイスは売れ残りの『イワシの梅煮込み』という見た目にも微妙なものだった。
「マズっ」と呟く千川君に苦笑しながら、私も蕎麦に箸を運んだ。
「葛西、風邪?」
向かい側から短く問われて、私は曖昧に肩を竦める。
「多分そうだと思うんだけど……」
大丈夫かな。
そんな不安が再燃して、私の箸は完全にピタッと止まった。
いきなり声をかけられて、私はハッと顔を上げた。
私の目の前に、定食をのせたトレーを持った千川君が首を傾げて立っていた。
「あ……お疲れ様」
変な動揺を抱えたまま返事をすると、「ここいい?」と千川君が目で私の前の空いた席を示して来る。
頷くと、彼はテーブルにトレーを置いてからドカッと椅子に腰を下ろした。
「葛西、大丈夫なの?」
開口一番そう訊ねられて、ドキッとして手を震わせた。
今朝、あのまま寝入ってしまった勇希の欠勤連絡をどうしようと悩んで、千川君にお願いしてしまった。
それを思い出して、私は慌てて頭を下げた。
「ごめんね。千川君に変なこと頼んじゃって……」
「別にいいよ。声色変えて海営に電話するくらい、どうってことないし」
「ありがとう。助かった……」
それでも背筋を伸ばしたままの私の前で、千川君は早速定食に箸をつける。
この時間じゃ人気の定食は売り切れていて、千川君のチョイスは売れ残りの『イワシの梅煮込み』という見た目にも微妙なものだった。
「マズっ」と呟く千川君に苦笑しながら、私も蕎麦に箸を運んだ。
「葛西、風邪?」
向かい側から短く問われて、私は曖昧に肩を竦める。
「多分そうだと思うんだけど……」
大丈夫かな。
そんな不安が再燃して、私の箸は完全にピタッと止まった。