半分のキモチ
けどそれは余計な心配だと思いしらされる。

昼休み、宮本が後輩の女と話してる時
克巳が宮本に後ろから抱き着いて笑っている。


宮本も笑いながら、克巳を叩いて何かを話している。


チューでも何でもしろよ。
俺には関係ねーし。
さっさと付き合えば、俺だってこんなイラつかなくてすむのに。



二人の笑い声しか耳に入って来ない。
他の奴らの笑い声も話し声も耳に入って来ない。
二人の笑い声だけが耳障り。


ガタンと近くの椅子を蹴ると驚いたように宮本と克巳の視線が俺に向く。


じっと見る宮本にまた嫌みを言いそうになった。
イラつきをまた宮本にぶつけてしまいそうになる。


フッと視線を宮本からそらし足元に視線をそらした。


視線が合えばそらしてしまう。
何とも向き合えない俺を宮本はどう思う?


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