半分のキモチ
放課後、旅行雑誌を見ながら宮本達が笑っている。
きっと卒業旅行のプランを考えてるんだろう。


「俺、温泉入りてーんだけど」


宮本が見ていた雑誌を取り上げ雑誌をペラペラとめくった。


「お、温泉?」

「あぁ、温泉」


俺と視線が合うと、動揺している瞳が左右に揺れ言葉を探しているのが分かる。


「混浴の温泉が良い」

「え?」

「え?じゃなくて、混浴だよ。混浴。な、克巳」


宮本と克巳が付き合っているのかは分からないけど、今でも宮本の隣には克巳がいる。


「あっ、俺も賛成」


俺は雑誌を宮本に返すと「じゃあ、そう言うことで」と教室を出た。


別に最後だろうが、何だろうが、俺があそこに入り宮本に協力する理由はない。
だけど、最後なんだ。
最後って理由で自分の要望を言ったり、
楽しい旅行にしたいって思うことぐらいは許されるだろう。


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