半分のキモチ
「しおりがどうかしたか?」 

「あ、いや」


三上にしおりを返し笑っている宮本を見つめた。


そうだな。
終わりよければ……ってやつだな。


「えーっと、」


車内のマイクから宮本の声が聞こえ、みんなの視線が宮本へと集まる。


「一応、しおりに旅行の流れを書いたけど、変更とかあったら……」


宮本が今回の旅行の説明を始める。
一通りの説明が終わると定番のカラオケが始まった。


卒業旅行と言うシチュエーションでみんなのテンションが高い。
小さなことで笑い、騒ぎ、
この旅行をみんな楽しもうとしていた。


与えられた時間じゃない。
与えられた場所じゃない。


ただ、限れた時間と限れた場所なだけ。


今の俺達の精一杯の自由の中で……


< 216 / 250 >

この作品をシェア

pagetop