半分のキモチ
フロントの横にあるエレベーターに乗り"R"のボタンを押した。
チンっと高い音が鳴りゆっくりとドアが開いた。
冷たい空気に上着を着てくれば良かったと思いながら、真っ暗の中チカチカと今にも切れそうな電気だけを頼りに宮本と克巳を探した。
「……」
「……」
「……」
微かに聞こえてくる話し声。
二人のシルエットしか見えない。
そのシルエットに近き「宮本!」と声をかけたけど、振り向いたのは克巳だった。
克巳は俺の方を見てから、宮本の肩に手を置いて耳元で何かを話した。
宮本は克巳を見つめるように向かい合い頷いている。
そして、ゆっくり克巳だけが俺に近づいてきて、目も合わせることなく、何も言わずに俺が乗って来たエレベーターに乗って行った。
宮本は俺の方を見ようとせず、街のいくつもの小さな光を見ている。
俺はゆっくり宮本に近づき隣に並んだ。
俺も宮本を見ず、宮本と同じ景色をジッと見つめた。
チンっと高い音が鳴りゆっくりとドアが開いた。
冷たい空気に上着を着てくれば良かったと思いながら、真っ暗の中チカチカと今にも切れそうな電気だけを頼りに宮本と克巳を探した。
「……」
「……」
「……」
微かに聞こえてくる話し声。
二人のシルエットしか見えない。
そのシルエットに近き「宮本!」と声をかけたけど、振り向いたのは克巳だった。
克巳は俺の方を見てから、宮本の肩に手を置いて耳元で何かを話した。
宮本は克巳を見つめるように向かい合い頷いている。
そして、ゆっくり克巳だけが俺に近づいてきて、目も合わせることなく、何も言わずに俺が乗って来たエレベーターに乗って行った。
宮本は俺の方を見ようとせず、街のいくつもの小さな光を見ている。
俺はゆっくり宮本に近づき隣に並んだ。
俺も宮本を見ず、宮本と同じ景色をジッと見つめた。