半分のキモチ
「赤くなってるな、」
「あっ、大丈夫だよ」
私は痛む頬に手を当てて笑ってみせた。
「悪いな。ライブに宮本が来てくれて……俺、浮かれてたんからこんなこと、」
「いや、マジ大丈夫だってば。気にしないでよ。何か誤解だったんでしょ?」
「そうだけど。もし今日みたいなことあったら、絶対に俺に言えよ」
「誤解だったならもうこんなことないでしょ」
「……分かんねーじゃん。あれで、宮本も有名人になっちまったからな」
その時は笑っていたけど、かっちゃんが言うようように有名になってしまったらしく、次の日の昼休みに知らない後輩の子が私を訪ねてクラスまで来た。
それは彼女達と同じ言葉。
「克巳先輩と付き合ってるんですか?」
同じ言葉だけど、聞いてくる場所がマズイ。
こんな教室の入り口で堂々と聞かれたら、誰かに聞かれてしまう。
誤解だとしても聞かれたくない。
「あっ、大丈夫だよ」
私は痛む頬に手を当てて笑ってみせた。
「悪いな。ライブに宮本が来てくれて……俺、浮かれてたんからこんなこと、」
「いや、マジ大丈夫だってば。気にしないでよ。何か誤解だったんでしょ?」
「そうだけど。もし今日みたいなことあったら、絶対に俺に言えよ」
「誤解だったならもうこんなことないでしょ」
「……分かんねーじゃん。あれで、宮本も有名人になっちまったからな」
その時は笑っていたけど、かっちゃんが言うようように有名になってしまったらしく、次の日の昼休みに知らない後輩の子が私を訪ねてクラスまで来た。
それは彼女達と同じ言葉。
「克巳先輩と付き合ってるんですか?」
同じ言葉だけど、聞いてくる場所がマズイ。
こんな教室の入り口で堂々と聞かれたら、誰かに聞かれてしまう。
誤解だとしても聞かれたくない。