半分のキモチ
またイラつきが増す。

俺は一人駅のホームへと入りベンチに座った。


「おっ、清水も今帰り?」


こんな不機嫌な俺に話しかける奴なんて限られている。


「なんだよ。まだ不機嫌なのかよ。あれか、向こうのベンチに克巳と宮本居たけどそれが原因か?」

「あ?」

「図星か」


ゲラゲラ笑いながら三上が俺の隣に座った。


「答えは出たのかよ」

「……」

「……出たなら、んな顔してねーか」

「何だよ」

「お前が不機嫌だとこっちまでとばっちり来るからよ。良い加減にしろよな」

「……分かってる」

「ったくよ。一人でグダグダと考えてねーで気晴らしにカラオケでも行かね?」

「そんな気分じゃねーよ」

「俺に迷惑かけてんだから、お前に断る権利なーし!」

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