俺様上司は溺愛体質!?

(こんな姿が見れるなんて貴重かも。にしても、もう自分の思い込みの激しさがほんと恥ずかしい。恥ずかしすぎる! もう、ぜっったい、勘違いしないっ!)

 固く決意し中ジョッキを飲み干し、つまみはそこそこでハイボールをお代わりする。

(久しぶりだし、飲んでやる!)

 禁酒の誓いは何処へやら、若干やけくそのちとせである。

「真屋さーん。そういえばー、四人目の進捗はどうなんです? あっ、この銀杏めっちゃ硬い。ちーちゃんにあげるね」
「潤って何気にSだよね……」
「まぁ、あの調子なら来月には第三に顔を見せるとは思う」

 四月も下旬に入った今、来月とはまた随分のんびりしているが、真屋時臣がそういうのなら大丈夫なのだろう。

「でも、普段はデザイン部にいるんでしょう?」
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