小話置き場
昨日は結局、あれからお互い無言で電車に乗った。別れ際だけ「また明日」と言い合った。
翌朝の今、私は例によって教室でいじけている。
チョコちゃんと里菜はそんな私を、これまた例のごとく呆れた目で見ているところである。
「私、恋愛になるとなんでこんなにダメなんだろ……。自分のことばっかで、先輩のことちゃんと考えてなかった」
椅子の上で膝を抱える。顔を伏せて、目を閉じた。
恋愛のことになると、私は途端に周りが見えなくなる。悪い癖だ。
「……みんな、そんなもんでしょ。自分のことで精一杯よ。でもそれで相手の気持ち考えるの怠ったら、元も子もないけど」
重ねて言われた言葉に、さらに落ち込んだ。
「うう、情けない……。情けなさすぎて、今更先輩になんて言ったらいいのかわからない……」
うっうっと心で涙を垂れ流す私の頭を、里菜が「よしよし」と言いながら撫でてくれる。
チョコちゃんはそんな私を見て、「なんであんたはこういうときに限って、足りない頭使おうとすんのよ」と言った。