課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜




 結局、真湖たちともう一組、同数のカップルが居て、どちらかが優勝ということになった。

「よくやったな、沢田」
「はいっ」
と飼い主に褒められた仔犬のように勢いよく返事をしたあとで、真湖は辺りを気にする。

 カップルでないとバレたら、失格になってしまうからだ。

 壇上に上げられ、司会を勤める地元レポーターの人に話をいろいろと聞かれた。

「じゃあですねー。
 ジャンケンで、というのもあれなんでー。

 それぞれ、おのろけ話なんか語ってもらっちゃって。

 ラブラブ度で決めちゃいましょうか」
と言うと、参加者たちから歓声が上がる。

 ないよ……。
 おのろけ話なんて。

 だが、レポーターは、
「お二組の話を聞いて、うらやましいなーと思った街コン参加者のカップルの皆様は、このあとの浜焼きで、更にラブラブ度を深めてください」
とうまくまとめてしまう。

 勘弁してください~。

 相手方は、本物のカップルなので、なんと、この間プロポーズしたときの話をし始め、会場をわかせていた。
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