課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜
「じゃあ、課長さんに最後にひとつ、今後のおつきあいの抱負など。

 プロポーズしたいとか。
 二人で何処か行きたいとかないですか?

 ああ、この場でプロポーズしてくださっても結構ですよ」

 おいおい……。

 カラオケでキスして、釣り大会に引っ張り出されて、プロポーズとか、どんな急展開だ、と思っていた。

 はいっ、とマイクを向けられた雅喜は困っている。

 だが、此処でもう助け舟は出せない。

 課長、頑張ってくださいっ、と一緒に頑張った真湖は祈るように見つめる。

「……呼び方を変えるとか?」
と言ってくる。

「呼び方?
 ああ、今、なんて呼んでらっしゃるんですか?」

「沢田」

「じゃあ、今、その今後、呼んでみたい呼び方で、呼んでみてください」

 えーっ。
 でも、課長っ。

 真湖って呼ぶくらいでは、インパクトなんてないですよっ、と真湖は焦った。
< 94 / 444 >

この作品をシェア

pagetop