運命の恋、なんて。
「言ってくれたら、嬉しーのに」




拗ねるように言うから、思わず言っちゃう。




「あたしも、好き…ってことだよ」




かああっ、と顔が熱くなるのがわかった。




こんなこと、言わせないで欲しい。




「やった。忙しくて全然相手できてねーし、嫌われたらどうしようかと思った」




「そんなことで嫌いにならないよ…」




「うん。ウチのチーム勝つ予定だから、後夜祭は一緒にいよーな。悪いけど、それまでノンちゃんと待ってて」




そうだ、ノンちゃん…。




今頃、碓井くんといるのかな。




「うん、頑張ってね」




「さてと、俺は行くわ~。ヤスに会ったら、俺色に染めたいなんて言われないよーに」




「アハハ、大丈夫だよ」




「また連絡するな」




アッサリと、行ってしまった。




八雲くんって、そういうとこあるよね。




あたしはもう少し、一緒にいたかったな…。




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