運命の恋、なんて。
「すごーい!胡桃、そんな趣味があったんだ!?カッコいい!いいじゃん。有名な女性カメラマンになっていつかテレビに出てよ」



決してバカにしてるんじゃなく、ノンちゃんが心から応援してくれてるのがわかった。



「ノンちゃん、飛躍し過ぎ~」



友達がウケてるけど、あたしは笑えない。



みんなが真剣に将来について語ってるときに、こんなウソをついてどうするんだろう。



「成功したら自立できるよね。胡桃は、家を出たがってるし、いいんじゃない?フリーカメラマンになって、世界各国を点々とするの」



「う、ん…そうだね」



なんだか、今さら訂正もできない雰囲気。



そうだ、もう30分過ぎてる!?



過去に八雲くんを待たせて怒らせた経験があるだけに、焦って時計を見る。



ギリギリ!



「あっ、もうこんな時間だ。今日は、もう帰るね」



「帰っちゃうの?まだ話したいよ~」



「うん、またゆっくり」



ノンちゃんが止めるのも聞かず、カバンを持って外に飛び出した。



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