CURRENT
ヤバイ。
昨日のままだから、1度家に帰らないといけないし、シャワーも浴びたい。
でも、現在地が分からないから家までどのくらいかかるとか、全然分からない。
「家、帰るんだろう?送るよ」
キーをぶらつかせながら、優しい言葉が聞こえる。
考えている暇はない。
「お願いしますっ」
頼むと同時に、私はベッドから降りた。
そして、自分の荷物を持って部屋のドア付近で待っている彼の元へ行った。
彼の前で顔を上げたとたん、唇に触れるだけのキスをされた。
「なっ……何して……」
すぐに、唇を袖で拭う。
今、完全に油断していた。
そんなこと、されるとは思っていなかった。