CURRENT
「ちょっ……と……っ」
話す暇も与えないほど、深く舐め回す。
「2人きりの時に課長って呼んだら、ところ構わず奪うから」
唇を放したあと、指で私の唇をなぞりながらそんなことを言う。
私は、それに対して何も言えない。
なぜなら、酸欠状態だから。
静かに息をすることで精一杯なんだ。
「梨沙が信じてねぇなら、信じさせるまでだからな」
何か変なことを考えていそうな、悪い笑顔で私を見る。
それから、未だに息を整えている私の手を握り歩き出す。
「え?ちょっと……」
「早くしねぇと、時間ねぇよ?」
家を出て歩きながらそう言われる。
時間ないのは分かっていますが、手を繋ぐ必要性が分かりませんっ。