同期がオトコに変わるとき


分からないの?と訊かれたら、今まで悶々と考えていたことしか思い浮かばない。


「貴重な飲み友達の」

「違うだろ。俺、今まで結構アピールしてきたつもりだけど。今まで奢ったカクテルに何が添えられていたか、覚えてるか」

「えっと、ピンクのガーベラとか、ハートのチョコレートとか、バラの花のツボミとか?」

「添えられたことの意味を考えたことがあるか?」

「・・・意味?」

「花言葉知ってるか?」


花言葉。

そんなの考えたこともない。

真辺がじーっと見つめているので、急いでネットで検索をする。

バラの花のツボミは「愛の告白」「恋の告白」・・・ピンク色のガーベラは「熱愛」・・・。


「これは、つまり」


私を好きってこと?

一気に顔が火照って、スマホを持つ手が震える。


ま、まさか、本当に?

でも、こんなのものすごく分かりにくい・・・。


「だって、こんなの知らなかったもの」

「この超絶鈍感。普通、そんなの添えられていたら、意味を考えるだろうが」

「そんなこと言ったって・・・」

そりゃあ確かに、変わった趣向だなとは思ったけど。


「だからベタにハートのチョコを添えたりもしてみた。だけどお前はあっさり無視するから、俺に気がないのだと思った。お前よりも好きになれる女がいるかと、いろんな女と付き合ってみたりもした。だけど、どの女も抱けるくらいには好きになったが、お前以上に好きになれる女がいない」

「だったら、何でもっと早く言ってくれなかったの?」


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