キミのバスケを守りたい
「まず一年生!
俺は一年生だからまだ試合出れな~い!じゃなくて、俺たち三年生や二年生を引きずり落として
コートに入ってバスケしてやるってくらいで取り組めよ。
コートに入ったら先輩、後輩なんてそんなもの関係ないんだから正々堂々とぶつかれ、いいな?」
「「はい!」」
一年生が大きな声で坂田先輩の言葉に返事をする。
坂井先輩は大きく頷くと、2年生に向かって今度は言った。
「それから二年生、俺たち三年がいなくなったら自動的にレギュラーになれるからそれまで待ってればいーや!なんて
生ぬるいこと言ってたらすぐに一年生に取られるからな。
ちゃんとそのこと頭に入れて毎日の練習に取り組めよ」
「「はい!」」
今度は二年生が一年生に負けないように大きな声で返事をした。
坂田先輩にとってはみんなが口にはしないけど、心の中で思っていることは全部バレバレなんだな。
後ろから見てて、なんとなく焦ったりしてる部員が分かった気がする。