E・N・M・A~えんま~
「千夏・・・ごめんね?」
そんな謝り方をするのも、らしくない。
違う・・・。
お母さんじゃない・・・。
「あなた・・・誰・・・?!」
次の瞬間、ワタシはとんでもないことを口にしていた。
後悔 先に立たずーー。
後になって冷静になった時に、このときのセリフを口に出して言ってしまったワタシは後悔しても仕切れないほどに自分を責めることになるが、このときのワタシは全く何も分かっていなかったんだ。
目の前の母の顔が、ぐにゃりと歪んだ。
年をとってはいても、目鼻立ちがすっきりとした美人な母の表情が、今まで見たことがないほど悲しげに歪んだ。
その大きな目からは大粒の涙がぼろぼろとこぼれ落ちて、それは頬を伝いフローリングの床に水たまりを作った。