E・N・M・A~えんま~
イタズラっぽく笑うシュウに何だか苛立ちさえ感じてしまう。
「…聞かなくていいよ」
足元を見つめてそう答えたのがワタシにとって精一杯だった。
その合間にも休むことなく、ワタシの白竜は、心臓が動くのと同じようにドクッ、ドクッ…と脈打っていた。
そして、そのスピードは、シュウが『契約』と言っただけでぐんと上がったような気さえする…。
あまりの躍動感にめまいを覚えて、ワタシはその場でうずくまってしまった。
「おっと、千夏?大丈夫?」
シュウが慌ててワタシの二の腕をつかまえて倒れないようにしてくれた。
「――そっか…。
君が覚えていなくても、そっちの竜が覚えているんだね」