E・N・M・A~えんま~
……そんな契約、ワタシは知らない。
前世に交わした契約だったとしても、今のワタシは知らない。
「そんな契約、記憶にないよ。だから、…ワタシは守れない」
ワタシはじっとシュウの様子を見守った。
怒るだろうか、さすがにーー。
けれど。
クスリ…
彼は笑ったんだ。
綺麗な顔でーー。
「うんうん。ほんとに君は変わらないね。変わらずに純粋で可愛らしい」
シュウはそう言って、ワタシの頬を撫でた。
「それに、単純明快で、前世の頃より知能指数は落ちたみたいだね」
なに?!
なんとなくむかついたぞ!!
ムッとした顔のワタシに頓着せず、彼はなにかのついでのようにワタシの胸にタッチした。
「契約を反古にはできないよ。契約って言うのは、そんな簡単なものじゃないんだよ。
前世で君は誰のためにそんな契約を結んだのか知ってる?」
誰のために…?
…って、…それじゃあ、誰かを守るためにそんな契約を結んだって事?