真っ白のラブレター

「ばかやろう。だから、言っただろ」


川は、二人の数十センチ横をごうごうと音を立てて流れている。

大雨で増水し、ものすごい勢いである。


「何やってんだよ。こんな所に落ちたらなぁ、絶対に助からないぞ」


穂風は恐怖のあまり、その場に座り込んだまま動けない。

歩が止めてくれなければ、この濁流のなかに自分が落ちていた。
寒さと恐怖で、体がガタガタ震えだす。


「ほら、帰るぞ」
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