真っ白のラブレター
「うそつけ。無理して笑ってるくせに」
「何のこと?」
穂風の声はどんどん低温になっていく。
「わざと、元気な振りしてるだろ」
「そんなことないわよ」
穂風はキッと歩を睨んだ。
「好きだったんだろ、中谷のこと」
歩は眼下に広がる町に目をやりながら、さらりと言う。
「何言ってんの。違うわよ、ただ憧れていただけよ」
だんだん語気が激しくなる穂風とは対照的に、歩の口調はどこかとぼけている。