真っ白のラブレター

校内の廊下でも、「こんにちは」元気よく挨拶されることが増えた。

「何なの、あの人たち」

月子がいぶかしげに振り返る。

「ああ、野球部の人よ」

「なんで、野球部? あぁ、この間の」

「そうなの、あんまり目立つのイヤなんだけど」

そんな穂風の思いとは裏腹に、どこを歩いてもヒソヒソと噂されることに、いたたまれない想いでいた。

「ほら、あの人よ、校門で告白の」

「えっ、あの人が? 普通じゃん、もっと美人かと...」

「笹田君、どこが良かったのかな?」

「ねえ」

聞きたくなくても耳に入る、いろんな噂。

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