真っ白のラブレター
☆*。10 噂
翌日。
締め出し事件は全校朝礼の中で話題になった。
屋上の鍵は外からも開けられる物に付け替えるということだった。
クラスに帰ると、二人はみんなに取り囲まれた。
同じ班の子達は口々に、もっと早く気づくべきだったと謝った。
「びっくりしたよ」
月子もいつになく、真剣な目で頭を下げる。
「ほんと、ごめん」
「いいって、月子が悪いんじゃないし」
「でも、霜原君と一緒だってわかったから、少しほっとした」
「どうして?」
「だって、彼なら絶対にあんたを守ってくれると思ったから」
「守るも何も、ドアーが開かないんだから話にならないじゃない」
「そんなことないよ。ああいう土壇場の時に、性格が出るもんだよ」
「彼、優しかったでしょ」
月子はじっと穂風の反応を見ている。
「うーん、特に優しいってことはないと思うけど」
「じゃあ、不安でたまらなかった?」
「ううん、それがね、お腹すいたなとか、そんなこと考えてたの」
「ほら、やっぱり。彼が側にいてくれたから、穂風は安心していられたんだよ」
「そうかなあ」
そう言われても、穂風はまだぴんとこなかった。