真っ白のラブレター
「ところで、どうだったの?」
月子は意味ありげに、穂風の脇腹をつつく。
「何が?」
「決まっているじゃない。何か進展はあった?」
「進展って、何の?」
「しらばくれないでよ」
月子が歩の方をちらりと目をやって、いたずらっぽく笑う。
「何言ってるのよ、あるわけないじゃないそんなの」
穂風はぽっと頬を赤らめた。
「わかんないわよ。なにせ、四時間も二人きりで屋上にいたんだから」
「もう、やめてよ。そういうの」
一段と顔を赤くした穂風は、月子の腕を叩いた。
「ハハハハ」
月子は高く笑った。
穂風がはちらっと歩の方を見ると、歩も男子達に冷やかされているようだった。
女の子と二人きりで、人目につかない屋上にいた。
確かに、それは何かが起こっても不思議ではない状況だ。
そして、何もなかったと言っても信じてもらえない状況でもあったのだ。