真っ白のラブレター

「あの、こんばんは。霜原(しもはら)ですけど、穂風さんはいますか?」


穂風の家では、いつも母親が電話を取る。


「あら、歩君。穂風はたった今、出て行ったばっかりなの」


「こんな嵐の中にですか?」


歩は思わず落としそうになった受話器を、しっかり持ち直した。
< 9 / 108 >

この作品をシェア

pagetop