真っ白のラブレター

今度は話が長くなりそうなので、部活の後、歩の所へ行くことにした。

運良く、月子は用事があると言って、先に帰ってしまった。
穂風は校門で歩が出てくるのを待っていた。

「歩!一緒に帰ろ」

あの日以来、何となく冷たい空気が二人の間に流れていたが、穂風は元気良く、声をかけた。

「ああ」

歩はやはり不機嫌そうである。
穂風は意を決して、ストレートに聞くことにした。

「あのね。沢野さんが、この間の返事ほしいって」

歩をそっとうかがうと、難しい顔をしている。

「手紙、読んだんでしょ」

不自然に明るいトーンで聞く穂風に、

「いいや」

重低音の返事が返ってきた。


「どうして?」

「読みたくなかったから」

「そんな。手紙をもらったら、読むのが礼儀じゃないの」

「ポケットに入れたまま、洗濯しちまった」

「ええっ」

本当かどうかは、わからないが、歩ならやりかねない。
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