真っ白のラブレター

翌日、沢野には「テニス以外に興味がない」などと、うまく取り繕って話した。
どうしても本当のことを話せなかったのだ。

誰かが真心を込めて書いた手紙を読まなかっただなんて。
しかも、洗濯しただなんて。

歩の名誉のためにも、彼女を傷つけないためにも言いたくなかった、そんなことは。


しかし、穂風の親切心が仇になる。
それから、しばらくした後、沢野は友人に発破をかけられて、とうとう歩に直接アタックしたのだ。

驚いたのは歩だった。
穂風が本当のことを話しているとばかり思っていたのだ。

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