ダントツ!!16番人気の翔馬くん 2ndステージ
はぁ…


コイツだけは…


俺は頭を抱えながらガクっと肩を落とした。


『ねぇ、先生~』


『はいはいはいはい、分かったから…』


『先生~、“はい”は一回だよ。』


『はいはい…』


『だから…』


『でっ、お前は何が知りたいんだっけ?』


俺ははぁっとため息をつきながら如月を見下ろした。


『あっ、そうだった!えっと…』


パンっ!!


如月は両手を叩いた。


『テクニックだよ、テクニックっ!!』


『あぁ、そうだったな…』


俺は如月を見ながらふうっと息を吐いた。


『じゃあ、翔馬んち行くから今すぐカバン持ってこいっ!!』


『へっ?』


如月は俺を見上げながらポカンと口をあけた。

< 64 / 77 >

この作品をシェア

pagetop